満月と占いは古くから密接な関係があり、多くの文化や伝統で満月のエネルギーが人々の生活や心理に影響を与えると考えられてきました。
- 満月の象徴性: 満月は成熟や完成、クライマックスを象徴するとされています。新月から次の新月へと月が成長していく中で、満月はそのピークとなるため、様々な出来事や感情の高まりを象徴すると考えられています。
- 心理的影響: 一部の人々は満月の時期に感情が不安定になったり、エネルギーが高まったりすると感じることがあります。このような信念は古くからの伝統や神話、民話に基づいています。科学的な証拠は明確でないものの、多くの人々がこのように感じることから、占いなどの霊的な実践で取り入れられています。
- 占いとの関連: アストロロジーや他の占星術の一部では、満月は特定の星座に位置するため、その星座のエネルギーや特性に関連したテーマや問題が浮上する時期とされています。例えば、蟹座の満月は家族や家庭のテーマに関連するとされることがあります。
- 儀式やリチュアル: 一部のスピリチュアルな実践者や魔女たちの間では、満月の夜はエネルギーを利用しての儀式やリチュアル、魔法の最適な時期とされています。特に、マニフェステーション（願望実現）や浄化のリチュアルが行われることが多いです。
- 注意点: 満月と占いや心理的な影響に関する信念は、文化や個人によって異なります。一部の人々にとっては非常に意味深いものである一方で、他の人々にとっては信じ難いものとなることもあります。
ボイドタイム
「ボイドタイム」または「ボイド・オブ・コース」とは、西洋占星術において、月が現在の星座の最後の惑星と次の星座の最初の惑星との間にアスペクト（特定の角度の関係）を持たない時間帯を指します。この時期、月は何の重要なアスペクトも形成していないと言われます。
ボイドタイムは、新しいことを始めるのに最適な時間帯ではないと一般的に考えられています。例えば、新しいビジネスを始めたり、重要な契約を結んだりするのは避けたほうが良いとされることが多いです。ボイドタイム中に始められたことは、結果が予測しにくい、または期待した通りに進まない可能性が高いとされます。
もちろん、これは西洋占星術の一つの観点であり、日常生活にどれだけの影響を持つか、またどれだけ信じるかは人それぞれです。占星術に興味がある人は、ボイドタイムを意識して日常の選択や決断をすることがあるかもしれません。
ボイドタイムの期間やタイミングは、占星術のカレンダーや専門のソフトウェアを利用することで知ることができます。
月の月齢
新月からの経過日数を示す指標です。これを知ることで、月の形や位置を予測することができます。以下は月齢に応じた月の姿を簡単に説明します。
- 新月（0日）:
- 月は太陽の近くに位置するため、昼間の空にあります。そのため、地上からは見えないことがほとんどです。
- 初日の出（約1日）:
- 新月の翌日。細い三日月が夕方の西の空に見えることがあります。
- 上弦の月（約7.4日）:
- 月は半分が照らされて見えます。これが「半月」と呼ばれる姿です。夕方から真夜中まで見ることができます。
- 満月（約14.8日）:
- 地上から見て、月の全体が太陽に照らされています。夕方の東の空から昇り、明け方まで空にあります。
- 下弦の月（約22.1日）:
- 再び月の半分が照らされて見えますが、今度は反対側が照らされています。深夜から明け方まで見ることができます。
- 朔月（約29.5日）:
- 次の新月の直前。三日月の形が細くなってきて、夜明け前の東の空に見えます。
月齢は日々0から29.5の間を繰り返し、約29.5日で1周期を完了します。月の形や位置は、月齢だけでなく観測地点の緯度や季節にも影響を受けることがあります。
満月にまつわる様々な伝説
多くの文化や歴史を通じて、様々な伝説や神話に関連してきました。
- 狼男 (Werewolf): 西洋の伝説で最も有名なものの一つが狼男の伝説です。満月の夜には、人間が狼男に変身すると言われています。この伝説はヨーロッパ各地に広がっており、満月の夜の不安や恐怖を象徴しています。
- 月の女神: 多くの文化では、月は女性的なエネルギーまたは女神と関連付けられています。たとえば、ギリシャ神話のアルテミスやローマ神話のディアナは、狩猟と月の女神として知られています。また、北欧神話には、月を引く馬車を操る月の神マーニが登場します。
- 月の兎: 中国や日本の伝説では、満月には兎が住んでおり、薬をつくっていると言われています。この伝説は、満月の表面の模様が、兎が杵で餅をつくっている姿に似ていることから生まれたと考えられています。
- 月と狂気: “lunacy”（狂気）という言葉は、ラテン語の”luna”（月）から派生しています。これは、古代の人々が満月の時に狂気や異常行動が増加すると信じていたことに基づいています。この信仰は、多くの文化で見られるものです。
- 潮の動き: 満月と新月の時期には、大潮（特に大きな干潮と満潮）が起こることが知られています。古代の海洋民族は、月の位相と潮の動きの関連を認識しており、これを航海や漁業の参考にしていました。
これらは、満月に関連する伝説や信仰の一部に過ぎません。満月はその美しさと神秘性で、多くの文化や時代を通じて、人々の想像力や信仰の対象となってきました。